18歳未満の方は閲覧できません

このサイトは成人向けの性の健康の情報と、商品の紹介を含みます。

18歳未満です(退出)
セックスの達人 性は、タブーじゃない。

当サイトはアフィリエイト広告(PR)を利用しています。紹介している商品のリンクから購入されると、運営者に報酬が支払われることがあります。医療の診断に代わるものではありません。

← トップへ

お悩みQ&A

よくある悩みや疑問に、医療機関・公的機関の資料と研究をもとに答えています。気になる質問を押すと、答えが開きます。

ここにあるのは、実際に届いた相談ではなく、多くの人が抱きやすい疑問をセックスの達人の編集部がまとめたものです。体の症状は人それぞれなので、痛みや不安が続く時は医療機関に相談しましょう。

はじめて・不安からだの悩み避妊・性感染症気持ちのすれ違い・回数年齢とともに同性どうし

はじめて・不安

初めての性交は、痛みや出血があるのが普通?

初めての時に痛みや少量の出血がある人もいれば、まったくない人もいます。いわゆる「処女膜」は腟をふさぐ膜ではなく、腟の入口にあるやわらかい粘膜のひだで、もともと月経血が出てくる通り道があります。産婦人科医が答える相談では、初めての性交で血が少し出ることはあっても、大量に出ることはないと説明されています。出血の有無で経験を判断することもできないです。

痛みの多くは、緊張で体に力が入ることや、潤いが足りないことから起こります。次のような工夫が役に立ちます。

  • ふれあいに時間をかけ、急がない
  • ローションを使う(コンドームと一緒に使う時は、油性の製品を避ける)
  • 痛い時はいつでも止めると、先に約束しておく

性交のあとも出血が続く、毎回強く痛む、挿入がどうしても難しいという時は、ひだが厚いなどの理由もありうるので、婦人科に相談しましょう。

→ くわしくは「第3章 ふたりで心地よく過ごす工夫 ― 雰囲気・時間・ローション」
初体験がまだなのは遅い? みんな何歳くらいで経験している?

「何歳までに経験するのが普通」という決まりはないです。国立社会保障・人口問題研究所の第16回出生動向基本調査(2021年)では、18〜34歳の未婚者のうち性交経験がある人は男性53.0%、女性47.5%でした。20代後半でも男性63.6%、女性61.2%で、この年代の未婚者のおよそ4割は経験がないことになります。日本性機能学会が2023年に行った全国調査でも、20〜24歳の男性の43.9%が「性交未経験」と答えています。

経験の時期は、出会いや気持ちの準備、価値観によって人それぞれです。「早く済ませたい」と焦るより、次のことを大切にしましょう。

  • 相手と気持ちを確かめ合える関係かどうか
  • 避妊と性感染症予防の方法を知っておくこと
  • したくない時に「したくない」と言えること

経験がないことを理由に、自分を責める必要はないです。

→ くわしくは「多様な性と、孤独・セックスレス ― 「ふつう」はひとつではない」
緊張して勃起しなかった・途中で萎えてしまった。病気?

一度や二度うまくいかないことは、珍しいことではないです。勃起は、陰茎の海綿体に血液が流れ込むことで起こるしくみで、緊張や不安、疲れの影響を受けます。昭和医科大学江東豊洲病院の泌尿器科は、職場や家庭のストレスなど心理的な要因によるED(勃起障害)があり、若い人の多くはこのタイプだと説明しています。日本性機能学会の2023年の全国調査でも、勃起の硬さの自己評価でEDにあたる人は20〜24歳で26.6%と、50〜54歳(27.8%)とほぼ同じ割合でした。

次のような工夫で、気持ちが軽くなることがあります。

  • 「挿入できたら成功」と考えず、ふれあい全体を楽しむ
  • 不安をパートナーに一言伝えておく
  • 疲れている日や、お酒を飲みすぎた日は無理をしない

何度も続く時は、泌尿器科に相談しましょう。治療薬は医師の処方で使うもので、同科は、インターネットで購入すると成分の分からない製品を手にする危険が高いと注意を呼びかけています。

→ くわしくは「第5章 よくある悩みと相談先 ― 痛み・届かない・勃起・タイミング・すれ違い」

からだの悩み

性交のたびに痛いのは、がまんするしかない?

がまんする必要はないです。日本家族計画協会の「ジャパン・セックス・サーベイ2020」では、女性の62.4%、男性の14.0%が性交時に痛みを感じることがあると答えました。イギリスの全国調査では、3か月以上続く性交痛がある女性は性交経験者の7.5%で、腟の乾燥、性への不安、ふたりの関心の差などと強く関係していました。

痛みの原因は、潤い不足や緊張のほか、腟炎や子宮内膜症、子宮や卵巣のできものといった体の病気のこともあります。北海道医療センターの婦人科は、挿入した時から痛むのか、挿入後に姿勢によって痛むのかで、考えられる原因が違うと説明しています。

  • 痛くなったらすぐ止める
  • ローションを使い、ふれあいに時間をかける
  • 深く当たらない姿勢を選ぶ
  • いつ・どこが痛むかをメモしておく

毎回痛む、以前はなかった痛みが出てきた、という時は婦人科に相談しましょう。男性の痛みは泌尿器科が窓口です。

→ くわしくは「第5章 よくある悩みと相談先 ― 痛み・届かない・勃起・タイミング・すれ違い」
濡れにくいのは、気持ちがないから?

濡れにくさと気持ちは、必ずしも一致しないです。腟の潤いは性的な興奮のほか、緊張、疲れ、ホルモンの変化、年齢などの影響を受けます。アメリカの成人女性を対象にした全国調査では、65.5%がローション(潤滑剤)を使ったことがあり、理由には「より心地よく、楽しくするため」と「不快感や痛みを減らすため」が多く挙げられていました。ローションを使うのは特別なことではないです。

  • 前戯(挿入の前のふれあい)に時間をかける
  • コンドームと一緒に使う時は、ベビーオイルやワセリンなど油性の製品を避ける(コンドームが破れる原因になる)
  • かゆみや痛み、おりものの変化が続く時は、自己判断で続けずに相談する

57〜85歳のアメリカ人を対象にした調査では、性的に活動的な女性の39%が潤いにくさを悩みに挙げていました。年齢とともに続く乾燥には治療の選択肢もあるので、婦人科に相談しましょう。

→ くわしくは「第3章 ふたりで心地よく過ごす工夫 ― 雰囲気・時間・ローション」
挿入だけではイケない(オーガズムに届かない)のはおかしい?

おかしいことではないです。アメリカの18〜94歳の女性1,055人の調査では、挿入だけでオーガズムに届くと答えた人は18.4%でした。36.6%は挿入中にクリトリスへの刺激が必要と答え、さらに36%は、必須ではないものの刺激があるほうが心地よいと答えています。触れてほしい場所や強さ、動き方の好みも人によってさまざまでした。

日本の「ジャパン・セックス・サーベイ2020」でも、女性の性の悩みで多かったのは「オーガズムに達することができない」(21.5%)でした。

  • 挿入中に、手などで刺激を足す
  • どこをどのくらいの強さで触れると心地よいか、言葉で伝え合う
  • 「毎回届かなければ失敗」と考えない

48の研究をまとめた分析では、性について話し合えているカップルほど、オーガズムを含む性の機能が高い傾向がありました。届かないことで強い苦痛がある時や、痛みを伴う時は、婦人科で相談しましょう。

→ くわしくは「第2章 からだのしくみと感じ方の違い ― 反応の段階と個人差」
早漏かどうかは、何分で決まる? 治せる?

国際性機能学会(ISSM)の定義では、早漏は次の3つがそろった状態です。挿入からおよそ1分以内(はじめからのタイプ)、または以前より短くなっておよそ3分以下(あとから起きたタイプ)で射精すること、射精を遅らせることがほぼできないこと、本人が苦痛を感じていること。時間だけで決まるものではないです。

日本性機能学会の全国調査(2023年、性交経験のある男性5,331人)では、23.4%が早漏に悩んでいると答えました。射精まで3分以下でも13.4%は「悩みなし」、3分を超えても12.1%は悩んでいて、時間と悩みは必ずしも一致しないことも分かっています。この調査で、早漏に最も強く関係していた要因はED(勃起障害)でした。

  • 挿入以外のふれあいも含めて、ふたりの時間全体を楽しむ
  • 刺激の強さやペースをふたりで調整する
  • 悩みが続く時は泌尿器科に相談する

同じ調査では、治療を望む人が51.0%いた一方、実際に治療を受けた人は4.8%でした。相談しにくい悩みですが、一人で抱えこまずに受診しましょう。

→ くわしくは「第5章 よくある悩みと相談先 ― 痛み・届かない・勃起・タイミング・すれ違い」
性交のあとに出血した。受診したほうがいい?

初めての時に少し出血することはありますが、それ以外で性交のたびに出血する、出血がなかなか止まらないという時は、婦人科を受診しましょう。北海道医療センターの婦人科は、性交のたびに出血する原因として、子宮のがん、ポリープや筋腫などのできもの、子宮や腟の炎症、性感染症の可能性を挙げています。

原因の多くは治療できるものですが、がんのように早く見つけることが大切な病気も含まれます。受診の時は、次のことを伝えると診察がスムーズです。

  • いつから、何回くらい出血したか
  • 出血の量と色、痛みの有無
  • 最後の月経の時期と、避妊の方法
  • おりものの変化やかゆみがあるか

自己判断で様子を見続けず、一度診てもらいましょう。性感染症が心配な時は、保健所で無料・匿名の検査を受けられる場合もあります。

→ くわしくは「第5章 よくある悩みと相談先 ― 痛み・届かない・勃起・タイミング・すれ違い」

避妊・性感染症

腟外射精(外出し)は避妊になる?

避妊の方法としては頼りにならないです。世界保健機関(WHO)は、外出し(腟外射精)を、周期を数える方法と並んで「信頼性が低い方法」と位置づけています。それでも、日本家族計画協会の「ジャパン・セックス・サーベイ2020」では、主な避妊法として外出しを挙げた人が19.7%いました。

より確実な方法には、次のようなものがあります。

  • コンドームを最初から最後まで正しく着ける(性感染症も防げる唯一の方法)
  • 低用量ピル(医師の処方が必要)
  • 子宮内避妊具(IUD・IUS。婦人科で入れる)

米国疾病予防管理センター(CDC)の資料では、一般的な使い方での1年間の妊娠率は、コンドームで13%、ピルで7%、IUDで0.1〜0.8%とされています。コンドームとピルを組み合わせるなど、ふたりで話し合って選びましょう。外出しで済ませてしまい妊娠が心配な時は、72時間以内の緊急避妊薬を検討しましょう。

→ くわしくは「第4章 避妊と性感染症の予防 ― コンドーム・ピル・検査・ワクチン」
コンドームが破れた・避妊に失敗した時はどうすればいい?

できるだけ早く、緊急避妊薬(アフターピル)を検討しましょう。性交から72時間以内に飲むもので、早く飲むほど効果が期待できます。2026年2月2日からは、医師の処方箋がなくても、対応できる薬剤師のいる薬局・ドラッグストアで緊急避妊薬を購入できるようになりました。購入者の年齢制限はなく、保護者の同意も不要で、薬剤師の説明を受けてその場で飲みます。

  • 厚生労働省の「要指導医薬品である緊急避妊薬の販売が可能な薬局等の一覧」で近くの店を探す
  • 在庫や薬剤師の勤務状況を確かめるため、行く前に電話する
  • 婦人科の受診や、オンライン診療で処方してもらう方法もある
  • 約3週間後を目安に、妊娠検査薬などで確かめる

報道では、72時間以内に飲むと妊娠を約8割防げるとされていますが、100%ではないので、いつもの避妊の代わりにはならないです。望まない性行為のあとなら、#8891(ワンストップ支援センター)で相談できます。

→ くわしくは「第4章 避妊と性感染症の予防 ― コンドーム・ピル・検査・ワクチン」
性感染症が心配。どこで検査を受けられる?

全国の保健所や自治体の検査施設では、HIV検査を無料・匿名で受けられ、住んでいる地域以外の保健所でも受けられます。梅毒、クラミジア、淋菌なども一緒に調べられる保健所があります。項目・費用・予約の要否は施設ごとに違うので、事前に確かめましょう。

  • 症状がなく、相手の感染も分からない時:保健所・自治体の検査へ
  • 症状がある、相手の感染が分かっている時:病院・クリニックへ(女性は婦人科、男性は泌尿器科が主な窓口)

性器のしこり・ただれ・かゆみ、皮膚の発疹、尿道からの膿、おりものの増加やにおい、排尿時の痛みなどは、性感染症を疑うきっかけになります。ただ、症状が出ないまま感染していることも多いので、新しい相手ができた時や不安な出来事のあとは、症状がなくても検査を受けましょう。

とくに梅毒は、2024年に診断された報告が14,829例(男性9,504例、女性5,324例)で、2000年代前半の年間500〜700例台から大きく増えています(国立感染症研究所)。

→ くわしくは「性の健康を守る習慣 ― 検査・避妊・ワクチン・検診、そして心のケア」
オーラルセックスなら、性感染症はうつらない?

うつることがあります。米国疾病予防管理センター(CDC)は、クラミジア、淋菌、梅毒、ヘルペス、HPV(ヒトパピローマウイルス)などがオーラルセックスで感染しうると説明しています。性器の感染が口やのどに、口やのどの感染が性器にうつることがあり、のどと性器の両方に同時に感染していることもあります。HIVについては、腟や肛門での性交に比べて、うつるリスクはずっと低いとされています。

  • 口と性器が触れる時も、コンドームやデンタルダム(口と性器の間に置く薄いシート)を使う
  • 口の中の傷や歯ぐきの出血、性器や口のただれがある時は控える
  • のどの検査ができるか、検査先に確かめる

CDCは、歯ぐきの病気や口の中の傷があると感染しやすくなる可能性を挙げています(はっきり確かめた研究はまだないです)。また、のどの淋菌感染は治療が難しい場合があること、多くの性感染症は症状が出ないまま人にうつしうることにもふれています。気になることがあれば、症状がなくても検査を受けましょう。

→ くわしくは「第7章 実践編 ― 始めてから終わったあとまでの手順」

気持ちのすれ違い・回数

セックスの回数の平均は? 少ないとセックスレス?

「平均より少ないから問題」とは言えないです。日本性科学会は、セックスレスを「特別な事情がないのに、カップルの合意した性交やふれあい(セクシャル・コンタクト)がどちらも1か月以上なく、その後も長く続くと予想される場合」と定義しています(2024年更新)。

日本家族計画協会の「ジャパン・セックス・サーベイ2020」(20〜69歳)では、この1年間セックスをしていない人が男性41.1%、女性49.5%でした。日本性機能学会の2023年の調査でも、男性の45.7%が性交の頻度を「1年に1回程度以下」と答えています。回数が少ない人は、決して少数派ではないです。

大切なのは、ふたりがそれで困っているかどうかです。

  • どちらも満足しているなら、回数を他人と比べなくてよい
  • どちらかがつらいなら、責めずに気持ちを言葉にする
  • 挿入にこだわらず、手をつなぐ・抱きしめるなどのふれあいから始める

話し合いが難しい時は、カップルカウンセリングという選択肢もあります。

→ くわしくは「多様な性と、孤独・セックスレス ― 「ふつう」はひとつではない」
したい気持ちに差がある時は、どうすればいい?

性欲の差は、長く付き合うカップルがカウンセリングを受ける主な理由のひとつです。「ジャパン・セックス・サーベイ2020」では、「セックスしたい」と答えたのは男性77.9%、女性41.4%で、「気乗りしないセックスに応じることがある」人は男性45.0%、女性68.4%でした。

229人を調べた研究では、差がある時の対処は「距離を置く」「話し合う」「ひとりで何かをする」「ふたりで別のことをする」「とにかくする」の5つに分けられ、ふたりで取り組む方法をとった人ほど、性生活と関係の満足度が高い傾向がありました。

  • 断る時は、相手を拒んでいるわけではないことを添え、別の過ごし方を提案する
  • 断られた時は、責めたり何度も迫ったりしない
  • したい気持ちが高まりやすい時間帯や状況を話し合う

イギリスの調査では、ふたりの関心の差や望まない性交が、性交痛と関係していました。応じるかどうかは、いつでも自分で決めてよいことです。

→ くわしくは「第5章 よくある悩みと相談先 ― 痛み・届かない・勃起・タイミング・すれ違い」
してほしいこと・してほしくないことを、どう伝えればいい?

性について話すことは、ふたりの満足度に関係しています。48の研究をまとめた分析では、カップルが性について話し合えているほど、性欲、興奮、潤い、オーガズム、勃起の機能が高く、痛みが少ない傾向がありました。

伝えにくい時は、次のような工夫があります。

  • ベッドの上より、落ち着いている時間に話す
  • 「〜してくれると嬉しい」と、望むことを肯定の形で伝える
  • してほしくないことは、理由を問わず尊重し合うと決めておく
  • 言葉にしにくい時は、手を添えて導く、合図を決めるなどの方法も使う

「ジャパン・セックス・サーベイ2020」では、誘い方として「体を触るなどのスキンシップ」が60.9%で最も多く、「しよう」と口に出す人は35.6%でした。言葉で確かめ合う習慣は、同意の面でも大切です。相手の「したくない」を受け止めることが、安心して本音を話せる関係につながります。

→ くわしくは「第1章 同意と話し合い ― ふたりの時間のいちばんの土台」
断っても求められる・避妊に協力してくれない。どこに相談できる?

断っているのに性行為を求め続けられる、避妊に協力してもらえない、拒むと不機嫌になったり脅されたりする。こうしたことが続いてつらい時は、ひとりで抱えこまずに相談しましょう。2023年の刑法改正で、不同意性交等罪は夫婦の間でも成立することが条文で明確にされています。

相談先には次のようなものがあります。

  • DV相談+(プラス):電話は24時間、チャットは12〜22時。男性の相談にも対応(内閣府)
  • DV相談ナビ #8008:最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながる
  • 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター #8891:最寄りのセンターにつながる
  • 今すぐ危険な時は110番

DV相談+は「これってDVかな?」という段階の相談も受け付けています。望まない性行為で妊娠の心配がある時は、72時間以内の緊急避妊薬も考えましょう。

→ くわしくは「性犯罪を許さないために ― 実態を知り、相談先を知り、周りが動く」

年齢とともに

更年期になってから、性交が痛くなった。治療できる?

閉経の前後は女性ホルモン(エストロゲン)が減り、外陰部や腟が萎縮して乾きやすくなります。こうした変化はまとめて「閉経関連尿路生殖器症候群(GSM)」と呼ばれ、乾燥・ひりひり感・刺激感、潤いにくさや性交痛、排尿時の痛みや尿意の切迫などが含まれます。日本産婦人科医会の解説では、アメリカの閉経後女性の44%が性交痛を、55%が腟の乾燥感を感じている一方、その7割は医療者に相談していないと紹介されています。

治療や工夫の選択肢があります。

  • ローションを使い、ふれあいに時間をかける
  • 婦人科で、腟に入れるエストロゲン製剤(エストリオール腟錠など)について相談する
  • 痛みがある日は無理に挿入しない

同会の医師は、本人からの訴えがない限り性交痛が見過ごされがちな実態にもふれています。「年齢のせい」とがまんせず、婦人科で「性交痛がある」とはっきり伝えましょう。

→ くわしくは「第6章 40代からのふたりの時間 ― 変化とじょうずに付き合う」
40代・50代になって勃起が弱くなった。年齢のせい?

年齢とともに勃起の力が弱くなる人は多いですが、体からのサインのこともあります。日本内分泌学会は、ED(勃起障害)は60代の日本人男性の60%以上にみられるとしたうえで、陰茎の動脈はとても細く動脈硬化の影響が早く現れやすいため、EDは「最初に自覚できる生活習慣病」と考えられると説明しています。55歳以上の男性約9,500人を追ったアメリカの研究でも、EDがある人はその後の心臓や血管の病気が起こりやすい傾向がありました。

40代以降は、男性ホルモン(テストステロン)の減少による男性更年期障害(LOH症候群)で、体や気持ちの不調とともに性機能が落ちることもあります。

  • 睡眠・運動・食事・ストレスを見直す
  • 健康診断を定期的に受ける
  • 泌尿器科で相談する(治療薬は医師の処方で使う)

パートナーには、気持ちが冷めたと誤解されないよう、体の変化として伝えておくと安心です。

→ くわしくは「第6章 40代からのふたりの時間 ― 変化とじょうずに付き合う」
60代・70代でも、性生活を続けている人はいる?

います。57〜85歳のアメリカ人3,005人を調べた研究では、過去1年に性的な活動があった人は57〜64歳で73%、65〜74歳で53%、75〜85歳で26%でした。年齢とともに減るものの、高齢でも性生活を続ける人は少なくないです。

一方で、性的に活動的な人の約半数が、何らかの悩みを抱えていました。女性では性欲の低下(43%)、潤いにくさ(39%)、オーガズムに届かない(34%)、男性では勃起の悩み(37%)が多く、50歳以降に医師と性について話したことがある人は男性38%、女性22%にとどまっていました。

  • 挿入にこだわらず、ふれあいや寄り添う時間も大切にする
  • 持病や飲んでいる薬の影響を、主治医に聞いてみる
  • 痛みや勃起の悩みは、婦人科・泌尿器科で相談する

性の楽しみ方は、年齢や体の変化に合わせて変えてよいものです。ふたりで話し合いながら、心地よい形を探しましょう。

→ くわしくは「第6章 40代からのふたりの時間 ― 変化とじょうずに付き合う」

同性どうし

男性同士で肛門を使う時、事前の洗浄はどこまで必要?

洗浄は多くの人がしていますが、やり方しだいで粘膜を傷めることがあります。研究のまとめでは、肛門で受け入れる側の男性の最大88%が洗浄をしたことがあり、水を使う人が最も多いと報告されています。一方で、浸透圧の高い浣腸液やジェルは直腸の粘膜の表面をはがしやすいことが、実験で示されています。

  • 洗う場合はぬるま湯を使い、量や回数を増やしすぎない
  • 爪を短く整え、ローションを十分に使う
  • コンドームと一緒に使う時は、油性の製品を避ける
  • 痛みが出たらすぐ中止する

時間をかけて力を抜き、少しずつ進めることが痛みを防ぐ基本です。出血や痛みが続く時は、肛門科や泌尿器科を受診しましょう。HIVや梅毒などの検査は、保健所で無料・匿名で受けられる場合があります。

→ くわしくは「準備と衛生 ― からだのしくみを知って、やさしく整える」
PrEP(プレップ)とは? 日本でも使える?

PrEP(曝露前予防)は、HIVに感染していない人が、あらかじめ抗HIV薬を飲んで感染を防ぐ方法です。男性と性交する男性など2,499人を対象にした臨床試験では、ツルバダと同じ成分の薬を毎日飲んだグループでHIVの新しい感染が44%減り、血液中に薬が確認できた人ほど予防効果が高いことが示されました。

日本では2024年8月、ツルバダ(先発品)の毎日服用がPrEPとして薬事承認されました。ただし予防目的は健康保険の対象外で、全額自己負担です。

  • 医療機関で、定期的な検査とセットで続ける
  • PrEPはHIVを防ぐための薬なので、梅毒などほかの性感染症にはコンドームや定期検査で備える

また、HIVとともに生きる人が治療でウイルス量を十分に抑えている場合、コンドームなしの性交でもパートナーへの感染は起きなかったことが、ゲイカップル782組の研究で示されています(U=U)。HIV検査は保健所で無料・匿名で受けられます。

→ くわしくは「予防と検査 ― 選べる方法を知って、定期的に確かめる」
女性同士なら、性感染症の心配はない?

心配がないとは言えないです。米国疾病予防管理センター(CDC)の診療指針は、女性同士の性行為でも性感染症はうつりうるとし、手や指、共有した道具を通じて腟や肛門の分泌物が移ることが経路になりうると説明しています。HPV(ヒトパピローマウイルス)は皮膚どうしの接触でうつり、男性との経験がない女性からも検出されています。ヘルペスも、女性同士で感染することがあります。

  • 道具は共有を避けるか、使う人が替わるたびにコンドームを付け替える
  • 手や指で触れる時は、手袋を使う方法もある
  • 口と性器が触れる時は、デンタルダム(薄いシート)を使う
  • 爪を短く整え、手を洗う

CDCは、性的指向にかかわらず、すべての女性に子宮頸がん検診をすすめています。おりものの変化やかゆみ、痛みがある時は婦人科で、症状がなくても不安な時は保健所で検査を受けましょう。

→ くわしくは「予防と検査」
同性のパートナーがいることを、病院で言いにくい。相談できるところは?

性の悩みや体の不調を相談する時、パートナーの性別を話しにくいと感じる人は少なくないです。ただ、女性同士でも子宮頸がん検診が必要なことや、のど・肛門など性器以外の検査が必要になる場合があることなど、状況を正確に伝えるほど、合った検査や説明を受けやすくなります。どこまで話すかは、自分で決めて大丈夫です。

  • Ally表明医師マップ(ノバルティス ファーマ):LGBTQ+と医療に関する学習を修了し、Ally(理解者・支援者)を表明した医師を探せる
  • よりそいホットライン(0120-279-338、音声ガイダンスで4を押す):セクシュアルマイノリティ専門ライン。24時間、無料
  • 保健所のHIV検査:無料・匿名で受けられる

医師マップは専門医の紹介ではなく、対応できる範囲は医師ごとに異なるので、受診前に施設へ確かめましょう。気持ちの面でつらい時も、一人で抱えこまず相談窓口を頼りましょう。

→ くわしくは「よくある悩みと相談先」
✉️ ここにない悩みは、匿名の悩み相談へ(名前・メール不要)

いただいた相談の一部は、内容を伏せたうえで、このQ&Aに加えていきます。